NASA StarChild, public domain
Stephen Hawking
1942 – 2018
イギリス
20世紀
ホーキング放射の理論的予測;ブラックホール物理学への革命的貢献
伝記
EHT Collaboration, CC BY 4.0
スティーヴン・ウィリアム・ホーキングは1942年にオックスフォードに生まれたイギリスの理論物理学者で、20世紀後半で最も著名な科学者の一人となった。21歳で筋萎縮性側索硬化症(ALS)と診断され余命2年と宣告されたが、車椅子と音声合成装置を使いながら半世紀以上にわたり最先端の物理学研究を続けた。ケンブリッジ大学ルーカス記念教授(ニュートンが務めた名誉ある座)を1979年から2009年まで務めた。最大の業績は1974年に発表したホーキング放射の理論である。量子効果によりブラックホールが完全に「黒」ではなく、微量の熱放射を放出することを予測した。これはブラックホールがやがて蒸発して消滅する可能性を示し、一般相対性理論と量子力学を結びつける画期的な発見であった。またロジャー・ペンローズとの共同研究で、一般相対性理論の枠組みにおいてビッグバン特異点の存在が不可避であることを証明した(ペンローズ=ホーキングの特異点定理)。著書『ホーキング、宇宙を語る』は全世界で1,000万部以上を売り上げ、科学の一般普及に多大な貢献をした。困難を乗り越えて科学の最前線に立ち続けた彼の姿は、世界中の人々に感動を与えた。
主な発見
ホーキング放射を理論的に予測(1974年)——ブラックホールが熱放射を放出し蒸発する。
ペンローズ=ホーキングの特異点定理——ビッグバン特異点の存在を証明。
ブラックホールの面積定理——ブラックホールの事象の地平面の面積は決して減少しない。
ブラックホール情報パラドックスを提起——現代理論物理学の最重要問題の一つ。
著書『ホーキング、宇宙を語る』で科学の一般普及に革命をもたらした。