Public domain, via Wikimedia Commons
Urbain Le Verrier
1811 – 1877
フランス
19世紀
数学的計算のみで海王星の存在と位置を予測
伝記
NASA/JPL (Voyager 2), public domain
ユルバン・ルヴェリエは1811年にフランスのサン=ロー に生まれた数学者・天文学者で、数学の力だけで未知の惑星の存在と位置を予測するという壮大な業績を成し遂げた。天王星の軌道がニュートン力学の予測からずれていることに着目し、未知の惑星の引力がその原因であると仮定して、その惑星の質量と位置を純粋な数学的計算によって導き出した。1846年9月23日、ルヴェリエの計算に基づきベルリン天文台のヨハン・ガレが望遠鏡を予測された位置に向けると、わずか1度以内の誤差で新惑星——海王星——が発見された。この出来事は「ペン先の発見」と呼ばれ、ニュートン力学の劇的な勝利として称えられた。同時にイギリスのジョン・クーチ・アダムズも独立に同様の予測を行っていたが、イギリスの天文台は組織的な捜索を行わなかった。ルヴェリエは後にパリ天文台長となり、水星の近日点移動の異常を発見した。この異常は当時ニュートン力学では説明できず、70年後にアインシュタインの一般相対性理論によって初めて解決された。
主な発見
海王星の存在と位置を数学的計算のみで予測(1846年)。
予測位置からわずか1度以内で海王星が発見された——「ペン先の発見」。
水星の近日点移動の異常を発見——後にアインシュタインの一般相対性理論で説明。
パリ天文台長として天文台の近代化を推進。
天体力学の精密な応用により、数学が新発見を導く力を実証。